エアコン室外機の圧縮機を交換します

  • 2020年3月16日
  • 修理
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こんにちは黒犬です。

 

エアコン室外機の圧縮機(コンプレッサー)を交換します。

 

 

蓄熱式マルチエアコンの故障がでました。

 

エラーコードは「通信異常」です。

 

社長が対応に行き、判定は

 

「圧縮機の絶縁不良でブレーカーが落ちる」

でした。

 

 

見積もり後の修理となりました。

 

 

今回は、圧縮機と関連部品の交換と

 

予防保全で基盤などの交換をします。

 

 

 

 

冷媒回路の修理になるので、フロンガスを回収します。

 

フロン回収機につなぎ回収ボンベにフロンガスを回収します。

 

 

圧縮機が絶縁不良を起こしているので、フロンガスが汚れている可能性があるのでフロンガスを全量回収します。

 

 

蓄熱式なのでフロンガスの量は多く、40㎏になります。

 

(ルームエアコンのフロンガスが1㎏ぐらいです)

 

 

フロンガスの量が多いので4時間ほどかかりました。

 

フロンガスを回収している間に、室外機を分解します。

 

ついでに基盤なんかも交換してしまいましょう。

 

基盤は外す前に、コネクターの刺さっていない箇所に印をつけておきます。

 

外すと奥にもたくさんの部品があります。

 

 

交換する部品を一気に外してしまうと、訳がわからなくなるので一つずつ交換していきます。 

 

 

細い線を繋ぐときは、長めに皮を剥いでよじり、折り曲げておくと抜けにくくなります。

 

「絶縁被覆付閉端接続子」という長い名前の端子で圧着します。

 

結束バンドで線をまとめておきましょう。

 

 

フロンガスの回収は想像以上の時間がかかります。

 

回収機の心臓部はデリケートなので、圧力が高いうちはバルブを絞って圧力を下げてやらないと簡単に壊れます。

 

それでも最初のうちはガンガン回収できます。 

 

次第に圧力が下がっていき「あと少しだ!」になってからが本番です。

 

アキュームレーターが真っ白に凍りついていきます。

 

油に溶け込んだフロンガスが蒸発していきます。(寝込むといいます)

 

蒸発すると温度が下がり、温度が下がると蒸発しにくくなる

 

負のスパイラルです。

 

回収機のバルブはすでに全開だけど、蒸発したフロンガスしか回収できません。

 

 

 

ではどうするのか?

 

温度を上げて蒸発させるしかありません。

 

量が少なければ、回収機を止めて氷が溶けるまで待てばOKです。

 

しかし、寝込んでいる量が多ければ再び回収していくうちに凍りついていきます。

 

今回はドライヤーで温めながら回収しました。

 

近くに水道があれば水をちょろちょろかけたりもします。

 

もちろん時間は相当かかりますが、何もしなくても回収できます。

 

 

 

昼食も食べてやっと回収が終わりました。

 

圧縮機を切り離します。

 

繋がっている配管を切っていきます。

 

外れました。

 

圧力はゼロでも圧縮機の油にはフロンガスが寝込んでいます。

 

ドン!と置いた瞬間に一気に蒸発して切り口から油が吹き出して、相当悲惨なことになります。

 

テープを巻いておきましょう。

 

 

ろう付け箇所は、溶接機で炙って抜きます。

 

抜くときに、お気に入りのペンチで挟んで抜くのはやめておきましょう。

 

ペンチの焼き入れが取れてしまい、なまくらになります。

 

専用の安いペンチやプライマーを用意しておきましょう。

 

ちなみに、ドライバーなんかの磁力も熱で抜けます。

 

 

新しい圧縮機を交換して、溶接(ろう付け)します。

 

一番楽しい時間ですね。

 

あとは、機密検査 真空引き フロンガス充填 試運転と長い時間が続きます。

 

その間に、分解した室外機を組み立てます。

 

試運転が終わった頃にはすでに真っ暗になってしまってました。

 

 

 

写真が撮れたら、溶接(ろう付け)のことも詳しく書きたいなぁと思っています。

 

 

今回は修理で圧縮機を交換したらこんな感じになりますよをざっと紹介してみました。

 

 

ありがとうございました。