空調設備やエアコン室外機、付帯設備にはマグネットスイッチが結構使われています。
今回は水冷パッケージで使用される冷温水ポンプのマグネットスイッチを交換します。
早速交換するよ
最初に必ずブレーカーをOFFにします!
マグネットスイッチやブレーカーの一次側・二次側のビスやボルトはキツく締まっているのでソケットレンチやサイズの合うプラスドライバーで緩めます。
ドライバーにスパナやモンキーをかけられると硬いビスも楽々ですね!
補助接点??
マグネットスイッチには、今外した電源線(主接点)以外にも細い線が繋がっています。
これを「補助接点」と言います。
マグネットスイッチの仕組みは単純です。
マグネットスイッチの「A1・A2」のコイル端子に電流が流れると、電磁石の力で回路が繋がります。
それと同時に、補助接点の回路も繋がったり、切れたりします。
上の段は電流が入ると回路が切れるB接点
下の段は電流が入ると回路が繋がるA接点ですね。
テスターがあると簡単に調べることができます。
補助接点のコードも外していきます。
注意点!!
室外機などの電源が一箇所だけならいいのですが、こういった電源盤には複数のブレーカーがあり、生きた電源もいます。
補助接点に接続される配線は別の電源回路です。
この配線でビリッと感電する人が多くいるので注意です!
マグネットスイッチの下には色々ゴチャゴチャしています。
ここにビスを落とすと拾うのが大変ですし、最悪ショートして故障や火災の原因になります。
養生シートなどでカバーしましょう。
一気にコードを外してしまうと、どこに何が繋がっていたか判らなくなります。
一つの端子台に複数のコードが繋がっている場合もあります。
必ず一つずつわかるようにしていきます。
コードが長くて余裕があれば、一つずつ新しいマグネットスイッチに移植していく方が確実です。
交換前に携帯で写真を撮ることを忘れずに!
判らなくなると、調べるのに本当に時間がかかります。
端子の締め忘れに注意!
最後に端子の増し締めをして、締め忘れに細心の注意を!!
締め付けが悪かったり、端子あげが悪いと熱をもって故障や火災につながります!
マグネットスイッチやブレーカーの作業はひつこいぐらい確認します。
マジックで「アイマーク」を入れる癖をつけましょう!
あると便利な工具たち
マグネットスイッチやブレーカーの交換作業に非常に便利な工具を紹介します。
上から、「差し替え式ドライバーグリップ」
インパクトドライバーのビットを使用できてモンキーやスパナをかけることができます。
写真のやつ「貫通式」でビットと貫通部が絶縁されていないので、
電気配線を触るには貫通部が絶縁されているやつか、↓こんなヤツがおすすめです。
なぜ、差し替え式か?というと、上から3番目のプラスのドライバービットです。
こいつは両端が+2・+3になっています。
こいつは本当に便利で、+2でも+3でも差し替えるだけで対応できます。
僕みたいに少しでも軽く・かさばりたくない人にはおすすめです。
そして上から2番目の「延長ソケット」
100mmぐらいがちょうどいいかも。
長すぎるとかさばります。
普通のドライバーだと、このぐらいならいけるけどマグネットスイッチ本体のベースのビスは無理です。
延長ソケットは結構使うので僕の腰道具のレギュラーです。
一番下は工事でも大活躍の「ダブルソケット」
ドライバービットにワンタッチで装着できて、10mm・13mmもナットの締め付けに便利です。
「ダブルソケット」はマグネットスイッチやブレーカー交換にも活躍します。
モンキーが掛けれるので緩めたり、増し締めに使用します。
冷温水ポンプ
運転前にポンプの確認です。
しばらく停止していたポンプは軸が固着している場合があります。
試運転前に必ず楽に回るか確認します。
動かない時はパイプレンチなどをかけて回してみて、手で回せることを確認します。
回らないまま運転すると、モーターが焼きついて辛いことになります。
グランドパッキンの場合は軸の付け根から水が漏れていて正解です。
水が出ていないと、グランドパッキンが焼けてしまいます。
しかし、これは漏れすぎですね。
抑えボルトのナットを、左右平等にぽたぽたと水滴になるように締め付けて調整します。
こいつの排水ラインはよく詰まるので、点検時に注意します。
端子ねじの確認と、ポンプの確認ができたので絶縁をチェックして運転します。
ブレーカーをONにしてスイッチを入れます。
えっ?!
動きません!
はい、やらかしました。
マグネットスイッチの電磁石を動かす「コイル端子」には規定の電圧をかけてやらないといけません。
旧品→100V
交換品→200V
すみません。出直してきます!
まとめ
電気回路は基本的にインパクトドライバー禁止です!
ビス等が噛んだりしたら悲しいことになります。
増し締めも必ず手で確認します。
って、作動電圧が違えばそれ以前の問題ですね。
必ず部品の開封前に確認しましょう!(涙)
ありがとうございました。