こんにちは黒犬です。
エアコンの冷媒配管を曲げたり伸ばしたりするには「継手」を使う方法があります。
この継手に、切った配管を差し込んで溶接(ろう付け)します。
しかし、「エキスパンダー」や「ベンダー」を使うと、継手なしでも配管を繋いだり、配管を曲げたりできます。
溶接箇所が減るので、作業時間を大幅に短縮できます。
そんな便利な「エキスパンダー」と「ベンダー」の使い方を説明していきます。
配管を拡張するには?
配管を拡張するには「エキスパンダー」を使用します。
同じ太さの配管同士は差し込むことができません。
エキスパンダーを使えば、配管を拡張して差し込むことができるようになります。
使い方はとっても簡単です。
配管径にあうヘッドを付けたエキスパンダーを
差し込みます。
ハンドルを閉めるだけです。
これを
こうです。簡単でしょ?
差し込んだ箇所を溶接して完成です。
とっても簡単で便利な「エキスパンダー」にも注意点とコツがあります。
エキスパンダーの注意点とコツ
2分(1/8)や3分(3/8)の古い配管や切り口のバリが大きい配管は、拡張した時に割れやすくなります。
古い配管は、少しずつ回しながら拡張していきましょう。
配管を切る時は、バリの出ない切り方をしましょう。
ヘッドとハンドルはねじ込み式で固定します。
アルミ製のエキスパンダーは、ヘッドがゆるゆるだと拡張した時にネジ部分が壊れます。
しっかりと締め付けてから使用してください。
直管を拡張する時は、配管の拡張する箇所を溶接機で赤くなるまで炙ってから拡張してください。
炙らないと硬すぎて拡張できないか、エキスパンダーが破壊されます。
炙った箇所は冷えてからでも拡張できます。
少しだけ拡張して異形配管を繋いだり、変形した継手を修復したりと使い方はアイデア次第です!
配管を曲げるには?
冷媒配管を曲げるにはベンダーを使って曲げます。
直管の配管なら直管ベンダーを使います。
なましの配管は手でも曲がります。
しかし、4分(1/2)以上の太い配管は曲げると簡単に折れます。
なまし配管を折らずに曲げようとすれば
スプリングベンダー
配管の外や中に差し込んで曲げます。
簡単に自由に配管を曲げていけるので、非常に便利です。
曲げがきつかったり、何箇所も曲げると抜く時に大変になります!
無理に引っ張るとスプリングが伸びて壊れます。
曲げるときにわざと多めに曲げて戻すと(100°ぐらい曲げて90°に戻す)抜けやすくなります。
普段よく使うのはレバーベンダーか
油圧ベンダーになると思います。
ここでは、油圧ベンダーの使い方を説明していきます。
油圧ベンダーなら油の力でキコキコレバーを握るだけで配管を曲げることができます。
配管に曲げたい寸法の印を入れます。
配管の曲げる寸法を出していく時は、どんな太さの配管でも中心線で出していきます。
端から150mmの位置で曲げたいと思います。
曲げたい配管にあったシューとガイドを付けたベンダーにセットします。
シューには2本の線があります。
この線に曲げたい配管の印を合わせます。(90°の場合)(45°は線の真ん中)
配管を右から測ったら「左の線」、左から測ったら「右の線」に合わせます。
分からなくなったら曲げた後に印がどこにくるかを想像してみましょう。
右側の寸法で曲げたいので「左の線」に合わせます。
後は好きな角度までレバーを握っていくだけです。
簡単でしょ!
油圧ベンダーの注意点とコツ
曲げた後ベンダーから配管を外すと、曲げた角度が少し戻ります。
少し多めに曲げておきます。
シューとガイドは配管サイズにあったものしか使えません。
サイズが違うと配管が確実に潰れます。
必ず確認しましょう。
二つ以上曲げるときは、ある程度の距離が必要になります。
これ以上近づけて曲げることはできません。
もっと近くで曲げたいときは、配管を切って縮めて溶接します。
油圧ベンダーで曲げた箇所は元には戻せません。
スプリングを入れてもダメでした。
寸法を間違えたり、曲げる向きが違ったりした時は、やっぱり配管を切って溶接します。
「エキスパンダー」があれば、銅管は簡単に溶接で直せるので便利ですね!
配管を曲げて繋いでいく作業はとても楽しいです。
エキスパンダーと油圧ベンダーを使いこなしてください。
ありがとうございました。